イベントチラシ2017年7月8日(土)10:30〜16:30
主催:NPO法人ロクマル
協賛:フォーラム(男女共同参画センター横浜)
後援:横浜市経済局 戸塚区
会場:フォーラム(男女共同参画センター横浜)

☆講演会 薄井シンシアさんに聞く 
☆ミニコンサートと交流会     
☆ロクマル起業スクール 
☆ロクマル求人フェア 
☆ロクマルマーケット       

ロクマルのテーマは「60歳からは働くことを通して社会で活躍・地域貢献し、人生最高のときにすること」。今回はその全プログラムを一挙大公開しました!

専業主婦だったシンシアさんの就活を成功させたものは、モノの見方を変えると将来は明るいということ。起業を選んだ仲間の語りから見えてくるものは、パワフルで前向きの行動力。チャレンジできる元気が沸いてきます。サミット後半はミニコンサートと恒例の交流会。中身の濃いミーティングで盛り上がりました。

講演会 薄井シンシアさん(57歳)に聞く
50代や60代の女性は社会の眠れる財産。活用しない手はないのです

シンシアさんと稲葉さん

インタビュアー 稲葉瀧文さん(67歳)
司会 元NHKおはよう日本リポーター 入田直子さん(57歳)

まもなく開演 ホール風景
稲葉さんと入田さんの軽妙な語りでトークが進行。シンシアさんの「ぶっ飛びキャラ」に会場は沸きました。

薄井シンシアさんは30歳で娘を出産し、育児に専念するために17年間の専業主婦生活を送り、娘の大学入学を機に就職活動を開始しました。50代からの職探しの現実は厳しく、パート勤務数社を経て2013年にホテル業界に就職。2016年にはホテル営業部門の副支配人に就任しました。

海外で食育の仕事をしたことがスキルアップにつながった

講演風景(アップ)小学校の給食の世話係が初めての仕事になりました。偏食を治すランチ時間だけのパート勤務。その後、学校食堂のプロデュースとマネジメントを任されました。17年専業主婦だった自分にできるかが不安だったそう。やらないよりやったほうがいいと4つの学校を渡り歩き、子どもたちが何を求めているのか探ること数年、これは顧客ニーズをつかむトレーニングでした。

52歳で日本に帰国。仕事はまったくなかった


シンシアさんは、高学歴で国費留学生でもあったにもかかわらず採用を断られて驚いたそうです。ようやく採用された富裕層向け倶楽部の電話受付パートでは、覚悟と我慢で実績を上げていきました。意欲ある人は目標があり覚悟があります。底辺の仕事から始め、なんとなく周りを見ることが重要と語るシンシアさん。社会のシステムに乗るのがいや、この歳で正社員という終身雇用にこだわることはないと今も契約社員。終電勤務・休日出勤で猛烈に働いています。

主婦ほどクリエーティブな仕事はない

客が何を求めているか客の立場で考えること。これは主婦業や子育てのスキルで対応できます。子どもを育てる時、まずは期待すること。これだけでは子どもがつぶれてしまうので教育は必要です。そして達成をほめること。最後に再評価することです。よいリーダーは子育てがうまいということです。

著書『専業主婦が就職するまでにやっておくべき8つのこと』

シンシアさんの本著書(2017年7月6日発行:KADOKAWA)には、仕事に対するテクニックやモチベーションをアップするヒントがいっぱいです。伝えたかったことは、これからを担う若者に働くことのすばらしさを知ってほしいこと。また、子育て期間というブランクがあったからこそ今の自分があることです。ロクマル世代に言いたいのは、後に続く若者のために本気で復職してほしいのです。

自信をなくした人に言いたい「きょうから新しい人になる:著書より」

何でもいいからやってみることで、ようやくブランクを埋めることができるのです。自身は今年58歳で副支配人としての仕事を辞め、新たな場で異なる仕事をしているそう。居心地がいいと成長がみられないというシンシアさんの持論です。また、「見た目を維持すること:著書より」とは、歳をとってもいいけれど歳を感じさせないことが目標。新しいことをやるには常に磨かないと。

会場からの家族や仕事の質問にシンシアさんはズバリ!アンサー

シンシアさんは家族との関係を程よく保ちつつ、家族へのサポート役から卒業。自らが主人公・主役になりたいと自分のためにフル稼働を開始しました。このシンシア流の生き方に会場は圧倒されました。退職した会社に不満をもつ女性には、過去を踏み台にして次へ向かうこととアドバイス。さらに働き続けるために常にアンテナを張ること、社会がどう動いているかを常に見ることも忘れないようにと。シンシアさんが日々気をつけていることは睡眠・運動・食事。働くにはからだが資本です。ワークライフバランスは自分を長い目で見て考えること。仕事ひとすじのシンシアさんですが、子育て時期がいちばん幸せだったそう。これからが最高の人生になると確信しているとも語ってくれました。

ミニコンサート:心に染み入る優しい旋律

WAWAWAフレンズの皆さん
講演の余韻が残るなか、ピアノ演奏と豊かな歌声で会場は心地よい一体感がありました。プレロクマルアンサンブル「WAWAWAフレンズ」は音楽大学同期生7人が結成した音楽ユニットです。2016年秋からコンサート活動を開始し、収益金を熊本や岩手の学校再建基金に寄付してきました。

(プログラム)♪夕方のおかあさん ♪黒鍵 ♪エリーゼのために ♪サマータイム ♪カルメン前奏曲 ♪トロイメライ ♪海よりも空よりも ♪見上げてごらん夜の星を

交流会:5つの輪に分かれて膝をつき合わせ

交流会風景
薄井シンシアさん、稲葉瀧文さん、入田直子さん、五味真紀さん(起業スクール講師)、宮川眞理子さん(就業スクール講師)の5名をグループの進行役に自己紹介から始まった交流会。想いを分かち合い、ゲストから直接アドバイスもいただけるという贅沢な時間となりました。

シンシアさんのグループを特別取材

グループ(シンシアさん)
シンシアさんのチャレンジ精神いっぱいの講演を聞いて胸か高鳴った人、元気をもらった参加者、サイン入りの本を早く読みたいというプレロクマルも。これからは自分の好きな仕事をみつけたい、趣味を深めたいという参加者多数。ロクマル男子も照れながらも想いを語りました。子育て時期に子どもに関われなかった自分が悔やまれるけれど今は幸せな関係を保っているという男性、病を克服して定年退職、これからは趣味や勉学に励むそう60代男子。注目を集めたのは、60代からメイクやファッションで地域域動をしている75歳女性。その若々しさにシンシアさんが逆インタビュー。しばし美容の話題で盛り上がりました。「美」は永遠のテーマのようです。

◎シンシアさんからのありがたい「お言葉」

*離婚歴があり自信をなくしている女性:離婚したからって人生失敗ではないのよ。プラスにもっていくこと。

*やりたいことがいっぱいで好奇心が強すぎる女性。人からも焦りがあるのではと言われてしまう:好きにやればいいじゃない。すべてが経験になっている。人のこと気にしてどうするの。認められたいなら自分で認めたら。次々と挑戦しても受け入れられているから結果が出している証拠。

*再就職した仕事を自分には合わないと10日で辞めてしまった女性。早まったかな:自分で辞めることはなかったのに。何で自分からギブアップするの。

各グループからのトーク報告:互いに刺激を受けたり共感したり

グループ(入田さん)
40代の女性からは、世代のギャップを感じつつ、皆さんが仕事をどのように捉えているか何が問題かが少し見えてきたそうです。社会とのつながりが少ない専業主婦になってしまうと仕事に戻りにくいのが現実、その中でどう仕事をつくっていくか、企業に属するだけでなく自分で始める人たちがつながり合っていけるといいなと感想を述べてくれました。お話好きの男性はロクマル交流会はすばらしいとほめてくださる常連さん、「サミットに遊びにきました」とほほえむ70代の女性は「いい遊びがコンセプト」と。シンシアさんの考え方と少しダブる自分が見えたとも。充実した時間がもてたようです。

(最後に、理事長の有澤がNPOロクマル活動をアピール)
新しい60代がどんどん出てきます。この年代はいろいろ挑戦できるいい世代。ロクマルはこれからも地元企業とのネットワークをとり入れ、学童保育や介護・造園専門家による剪定など、学びの実習講座も予定しています。「ナナマル」活動も企画中。乞うご期待。

ロクマル起業スクール

フリーアナウンサーの荒木智恵子さんの進行で起業したお二人に話を聞きました。中小企業診断士の為崎 緑さんからは、「コミュニティビジネス事業のポイントと組織体制構築のコツ」と題してアドバイスがありました。貢献性と収益性のバランスがいちばん難しいこと、事業計画書を文書また数字として書き出し、客観的に検討することが必要とのことでした。

さまざまな想いを受け入れるカフェをめざして
ハートフル・ポート主宰 五味真紀さん(54歳)

五味さんトーク
自宅で義母を介護・看取った経験から、自分のやりたいことをしなければと思った五味さん。自宅1階の空き室をリフォームして2014年6月カフェを開きました。これから何を大切にしたいのかを模索するなかで、地域の居場所の必要性を感じました。ハートフル・ポートはみんなが集まる港という意味です。

住み開きカフェでおいしい食事とたのしい会話

住み開きとは住んでいてその一部を開くということ。五味さんはこの言葉に出会いカフェを開くきっかけになりました。古いものを活かしつつ新しさも取り入れました。口コミで質のよい居心地空間をつくること、人との関わりがもてることが商品と考えているそう。一人ひとりを大切にすることでお客さんが応援してくれます。非日常を味わってもらうライブやセミナーも開催しています。

起業を選んだのはやりたいことを仕事にしたいから

自分の好きなことを自分のペースで進めることで、いつのまにかなりたい自分に。若い人を応援しつつこちらのメリットにもなるように活動しています。少子高齢化社会ともつながるために別の場所で「みなと食堂」も開店。熊本の実家でもオープンカフェを始めました。
◎起業のポイントアドバイス 中小企業診断士 為崎 緑さん
自宅で事業にするには生活感が出ないようにすること。お金を出して来てくれるからにはプロ意識をもつべきです。店舗物件では家賃が発生することから収益が難しいという課題もあります。おいしい料理を武器に相手の心を動かして拡げていくと同時に、高齢者や子どもの居場所も考えていくという、時代のニーズをしっかりつかんだバランス感覚がすばらしいという評価もありました。

これが私の農業への道
井上農園園主 井上和行さん(62歳)

井上さんトーク
54歳でサラリーマンを早期退職し思い描く農への道へ。近い将来農業をしたいと30平米の家庭菜園からスタートしました。会社員時代、野菜が少ない海外勤務の経験がきっかけで日本の野菜のおいしさに目覚めました。

昨年9月から営農。農業は楽しいけれど重労働

プロになるために県や市の助成学校に通い技術を身につけたという井上さん。営農許可が必要なため県公社で紹介された土地での研修もありました。現在は珍しい品種のトマトや玉ねぎも育てています。市場が求めているのは少量多品種。効率一辺倒でなくても採算がとれればよいと考える部分もあるそうです。

農業を通してめざすものは人とのつながり

農業は自分にとっては手段。65歳からはカフェや介護業も経験したいという夢がある井上さん。地域貢献のために幼稚園児に農業の魅力を伝えるのも楽しみで、未来を担う子どもを大切にしていきたいとも語ってくれました。

◎起業のポイントアドバイス 中小企業診断士 為崎 緑さん
商売はどれだけ人とつながれるかが勝負です。なぜ農業を事業にという問いに井上さんは家庭菜園だけでは極められないと答えました。売るには質がしっかりしていることが大前提で、井上農園の強みは朝取り野菜だそうです。

ロクマル求人フェア:シニアでも働ける場所がある

求人フェア

ロクマルの能力を求める地元企業が、家事代行、互助会業、ケアプラザ運営、生活支援業務、産後ケアサービス、マンション管理代行、保育援助などの求人ブースを出展。同時開催の企業によるミニトークも丁寧な対応で好評でした。今後はさらに業種を拡げ、有資格者のための相談コーナーも企画していきます。

ロクマルマーケット:情報交換の場であり賑やかな空間

ロクマルマーケットトマト販売ブース

生活工房では手書きのTシャツやバッグ・小物、食器、お菓子など、ロクマル世代を中心とした地域活動をしている皆さんの手作り品が多数。マッサージ体験コーナーもありました。なかでも起業セミナー講師出展の朝採りトマトは大人気で早い時間に完売。昼休みには限定販売されたお弁当をいただきながら午後の講演会に備えての休憩場所にもなりました。

               ◇◇◇
ロクマルNPO法人化から3か月。今回のサミットスペシャルは羽ばたいていく仲間への情報発信の場となり盛況のうちに幕を閉じました。これからは私たちロクマルがNPOを育てていくという楽しみがあります。自発的に活動していくなかで想い描いている仕事・働き方の方向が見えてくるような気がします。