● 2019年7月20日(土)10:00~14:00

学び直し塾2期のプログラムはこちら

5月25日にスタートした「女性のための学び直し塾2期」は、いよいよ最終日を迎えました。ロクマル理事長の挨拶に続き、各々がこの講座から得たことを今後どのようにいかしていくかをプレゼンテーション。その後ランチ交流会を挟み、午後からはグループに分かれて「幸せな働き方」についてのグループワークです。

学びはこれから始まる 
 ~ロクマル理事長 有澤より挨拶

「ロクマルの学びの場は単なる生涯学習の場ではありません。ロクマルが大切にしていることは、学んだことを実践し行動していくことと、教えたり教わったりお互いが学び合う場であるということ。1期受講生の中から2期の講師を務めた方がいるように、2期受講者から3期の講師の登場を期待しています」。

プレゼンテーション、2分半でこれからの思いを伝えます

ステージに上がり2分半の持ち時間で発表し、講師からのコメント、有澤さんから修了書の授与の流れで、ひとりずつ順々に進められました。発表の形式は決められていません。パワーポイントを用いたり、スケッチブックに描かれたイラストでイメージを伝えたり、途中で歌ったり、各自自由な発想で人に伝わる工夫を凝らしていました。

プレゼンテーションのトップバッターはMさん

昨年12月に離職したMさんは、以前から興味のあったキャリアコンサルを目指します。講師の二見さんとの出会いが背中を押し、すぐ行動へ。6月には資格学校の説明会に参加し、ハローワークにも足を運びました。教育訓練給付金の申請では、ここで学んだキャリアシートの書き方が役に立ち、自己アピールがしっかりできたとか。8月から通信教育で学習をスタートさせ、来年3月の国家資格キャリアコンサル試験の合格を目指します。資格取得後のことも、すでにハローワークで相談をしているそうです。

地域の皆さんと繋がっていたいから、勇気を出して一歩を踏み出しました。 Oさん

Oさんは脊椎腫瘍という病と10年間も闘い続けてきました。奇跡的に腫瘍は消えましたが、いまも治療を続けています。そんな中で、自分で自分の体の歪みを整え治療する体操プログラム「背骨コンディショニング」に出会いました。この体操を地域活動の場で役立てたいと、地元の「街のアドバイザー」に登録。ロクマルで体操の体験会も企画しました。自らパソコンで作ったそのチラシは、選択科目のパソコン講座で鍛えた成果とか。この学び直し塾に出て一番良かったことは、皆さんからたくさんの勇気をもらえたことです。

20代の過ごし方が以前より明確になりました。 Tさん

ロクマル、プレロクマルにとって娘世代のTさんは、業務用エアコンの設置や修理をする会社で新人教育を担当しています。自分が現場の過酷さや大変さをあまりわかっていないことが気になっていました。実体験をもって新人教育に当たりたいと、自ら会社に願い出て現場に行かせてもらうことに。11月から2か月間、作業服を着て頑張ります。学び直し塾は毎回通うことが楽しく、起業見学ツアーは貴重な経験になりました。仕事でもプライベートでも五感を使って経験を積んでいきたいそうです。

収入だけでない働き方を意識していきたい。 Mさん

「出会いは、見えない何かがないと出会えない」講師の方々や仲間との出会いが一番良かったとMさん。同世代や60代の先輩のイキイキした姿を見て、自分の目標にしたいと思いました。なぜ働くのかを考え、自分と向き合うこともできました。病院で精神障害の方のリハビリ支援をしていますが、仕事をしたいという方に繋ぐことのできる場は僅かしかありません。ならば自分たち支援者が、地域や地域の人たちとの繋がりを大切にし、リハビリの場に繋いでいかなければと思うようになりました。まず自分が実践することから始めます。

「60歳は働き方替え時」これはもう、私の気持ちにぴったりでした。 Uさん

60歳目前で家庭の事情から薬剤師の仕事を辞めたUさんは、再就職で60歳の壁の大きさを痛感。資格に守られていた自分に気づきます。そんな時にロクマルを知り「60歳は働き方変え時」のフレーズに共鳴して参加。6月から地域ケアプラザで働き始めましたが、現役とは全く違う価値観や責任感、働く意義を感じていて、精神的にも経済的にも肉体的にもしっかりと自立した生活を続けていきたいと思うようになりました。夢はケアプラザで出会った時間と体力を持て余している方々と、若いママさん世代を巻き込みながら働ける場をつくること。

全員が素晴らしいプレゼンター

次々登壇していく受講生のみなさん。看護師のTさんは、65歳になり年金生活に入ったら故郷の岩手県山田町にコミュニティカフェを開設して地元を元気にしたいそうです。Yさんは、親の介護経験から介護離職者への支援活動を考えていま。空手に出会って人生が変わったUさんは、8月から「ロクマル空手」を開講します、等々。

20人全員が実に堂々としていて、限られた時間の中で自分の思いをしっかり伝えていました。

ポットラックでランチ

市販品でも手作りでもOK。みんなで持ち寄った個性豊かな食べ物がずらりと並んだテーブルは圧巻です。各食べ物には、提供者の名前の書かれたカードも添えらました。

参加者同士の対話で学ぼう

アイディア出しの手法を使って意見を出し合い、幸せな働き方を考えました。

講師陣にも参加者と同じ立場で参加してもらいます。5つのグループに分かれたら、リーダーと発表者を決めます。あちこちから「じゃん・けん・ぽん!」の掛け声が聞こえてきました。

自分の考えを書いた付箋を出し合いながら、にぎやかに意見交換が進んでいきます。「私も同じ!」と合槌を打ったり、「それって、こういう意味?」と質問されたり。一通り意見が出たら、同じような内容をまとめ、グループの意見を集約していきます。これで発表の準備ができました。

グループワークの発表

グループワークの発表も、ステージに上がりマイクを片手に行います。どのグループも短い時間内にグループの意見を端的にまとめ上げていました。

「幸せな働き方」のキーワード

楽しいから頑張れる・ラッシュの電車に乗らない・多様性を認める・ワクワク笑顔 not ひとりよがり、not 遣り甲斐搾取・年だからは禁句・社会がこうありたいということを自分で切り開いて成長していく・経験値を大切にして自分の中にあるものをいかす、苦手なことはやらない・やりたい時がやり時、年齢を感じる必要はない・働く側も回りも双方が喜びを感じられる・休みたいときに休める 等々

ロクマルとニマル? 平均年齢の一番低いグループに注目!

興味深かったのが、唯一20代のメンバーのいるグループです。

このグループでは、世代間の比較もなされていていました。20代は収入、安定、時間、自分の考えを受け入れてもらえるか、一方ロクマル世代は気持ちを大事にする、要求するものに頑張れば何とか手が届くなど。両方とも、それぞれの世代が持つ共通の意見でしょう。

「いまロクマル世代ができることは、20代の人たちがこうなりたいな、こうしたいなと思うような背中を見せることではないか」発表者が結んだ言葉です。多世代交流はいろいろな気づきがあり、良いものですね。

全てのプログラムが終わりました

すでに一歩を踏み出した方、これから動こうとしている方、考えるきっかけとなった方、みなさんの顔は達成感であふれていました。仲間ができ、目標ができ、大いに刺激を受けた2か月半だったようです。