2020年11月14日(土)

辻麻里子さんから、withコロナ時代の今、「地元で働く、地元で仕事を創る」と題して、地産地消の働き方についてレクチャーがあった。その後、オンラインでのワークショップとして、参加者個々人が「自身の持つ働くヴィジョン(大切にしたいこと)」を可視化するためのヒントを頂いた。

働き方がコロナ禍の中で変化

働き方を「地元との関わり」で分類すると、テレワークやリモートワークが増えた。つまり、これまで仕事は外、顧客も外というパターンであったが、仕事も顧客も地元でという働き方が増えて、地元への関心が濃くなっている。

大事にしている心構え

1.まちは生態系。「人」も「まち」も同じ一つの生態系としてその中に存在している。

2.「三方よし」(買い手よし、売り手よし、世間よし)は江戸時代の考え方であるが、現代にも通じる。コミュニティも良くないと商売はうまくいかないのではないか。

3.仕事には「勤め」(現金を得る)と「努め」(協力、相互扶助、共助)がある。両方あって一人前。

地元(川崎市宮前区)での活動

実例として、講師・辻麻里子さんが取り組む活動を紹介。

●英学塾事業 
 2004年、田園都市線宮崎台駅前に、あらゆるニーズに応えるオーダーメイドの英語塾を開講。やがて子供たちが危ないのでは?と気付き、子供やその親を地域に繋ぎたいと考えるようになる。

●宮前まち倶楽部
 2013年、まちにあなたの居場所と出番を創ろうというコンセプトで「まちかどシェア・カフェ・ライブラリー」という活動を実施。

●宮前まちかどライブラリー
 ダンボールの中に本を入れた「ダンボール図書館」を町の中の各地で始めた。
 さらに、地元のイベント情報を掲載した「みやまえジモトイベントカレンダー」を、ホームページ上で発行。

地元を応援!地元で発見!

これまでの様々な活動により町の中の多くの人と知り合い、町の中の様々な小さな仕事の立ち上げを応援するようになった。町の中でいい信用を得るための手伝いもしている。
町、シニア、子供たち、働く父母に必要なことは何かを考えると、その先に色々なコミュニティビジネスの芽が見えてくるのではないだろうか。たとえば、スキルを地元で活かす方法が分からない人、宣伝方法に悩んでいる人、販売場所を探している人などに対して、自分に何ができるかを考えてみよう。それにより「世間よし」への一歩を進められるのではないだろうか。

ワークショップ ツーアンドハーフプレイス(2.5プレイス)を作ろう

ファーストプレイスとは「自宅」、セカンドプレイスとは「仕事の場」。そしてサードプレイスとは「カフェ、参加しているグループ、大好きな公園」などコミュニティに於いて自分や職場とは隔離された心地の良い第三の居場所を指す。

仕事をしていこうという私たちは、セカンドプレイスを作ろうとしていて、サードプレイスを人に提供する側である。しかし、これまでのセカンドプレイスとは違う、セカンドプレイスとサードプレイスの真ん中になる場、つまり「ツーアンドハーフプレイス(2.5プレイス)」を作る人になることを提案したい。

それにはまず「自分の場合」を書いてみよう!

「世間よし」の一歩を進める、そのために何が大事か可視化しよう。
自分が地元・地域に提供したいものは何か?地元のここが好きだな、居心地の良い所って何かなと考え、では自分のスキルが役に立つのではないか、そのためにはどうしたらいいかなと、考えて「2.5プレイス」を作ってみよう。

2.5プレイスの作り方

「きっかけ→親しみ→検討→自発的な行動→愛着→地域」のように、初めの一歩から今までの流れを書いてみる。
 実際に自分の場合を書いてみよう!