このページは、ロクマルライター養成講座で学んだ受講生による取材記事です。
ロクマル前後の世代は、これから先の生き方に不安を持つことがあるのではないだろうか。人生100年時代と言われる今こそ、ひとり一人が自分らしく生きることが大切だと思う。
ロクマル世代の中で様々な活動を行っている人々を紹介したいと思い、今回は元NHKリポーターから、現在、NPO法人ロクマルの理事という立場にある入田直子さんを取材した。
いつも前向きな笑顔の秘訣とは?
明るい笑顔とたくみな話術で場を盛り上げる喋りのプロ
ロクマル合唱団の練習では、入田さんのユーモア溢れる指導に笑いが絶えない。「歌った後は体調も良いし、ストレスも吹っ飛んでしまいます。」と団員の皆さんが言う。
もちろん的確な歌唱のアドバイスもある。
また、司会も務め、様々な年代の人からテーマに沿った話を巧みに引き出していくが、そのために事前の取材も欠かさない。
鍛えられたリポーター時代…これも学びのチャンス?!
転機となったのは、大学卒業間際に急性膵炎で入院中、ラジオでNHKのリポーター募集を聞き、応募したところ採用された。卒業後、短大のピアノ講師を勤めながら、リポーターの仕事を行なう事となった。
「大変だと思わなくなったのは、放送業界で鍛えられたからかもしれません。」
取材する際、初めての場所や人間関係の中で仕事をするのは容易ではなかった。
「チームワークが大切な仕事の中で、信頼関係をつくるにはどうしたら良いのかを考えました。」様々なアクシデントに見舞われながら、次第に柔軟性が身に付き、現場が楽しいと思えるようになってきたと言う。
「何でも面白がるくせがついたような気がします。上手くいかない事を面白がるというか、楽しんだもの勝ちだと思うようになりました。」 この考え方は、その後の人生にも影響し、近年まで続いた鹿児島まで帰省する母の介護も、温泉巡りを楽しみに行ない、感謝の思いで続ける事ができたと言う。
自分自身の変化に気づいた頃のロクマルとの出会い
仕事に打ち込んでいた入田さんだが、後輩を指導する立場となり、時間に追われた生活に加え、自身の今後について次第に漫然とした思いを持つ様になったと言う。
そんな時、取材で有澤さん(現ロクマル理事長)に出会う。
その後ロクマルの立ち上げから関わり、その活動を通じてさまざまな年代の人たちに出会い、共感すると共に刺激や感銘を受けた。
これからやりたいことは?
「シンプルな暮らしのために片付けを行い、鹿児島でおはら祭りを同級生と踊るとか(笑)」
「でもやはりロクマルの理事として、ロクマルの活動を多くの人に知ってもらい、この世代が元気に笑顔で暮らせるようになってほしいと思います。」
ロクマル世代にメッセージをお願いします
玄関に高校の同級生が書いてくれた言葉が飾ってあるそうだ。
『いつも笑顔で、いつもこれから。』
「この言葉を出かける前に必ず唱えています。
今日の事は今日で終わり。でも明日はまた、これから始まるよって。」
入田さんの笑顔の秘訣が少しずつ解きほぐされていく気がした。
取材を終えて
「笑顔でいれば幾つになっても、人生はこれから。」
入田さんの笑顔と共にこの文をお届けします。本や新聞、雑誌を読んで、人生を前向きに生きるきっかけになった事がある人は幸せだと思います。ライター講座を受講し、今後の目標は、人の心に届く文章を書くことです。春なのに暗いニュースが多い中、読んでくださった方が少しでも笑顔になって頂ければ幸いです。
取材・写真・文 川口厚子
◆プロフィール
ロクマル学び直し塾2期生。元幼稚園教諭。学校司書として本と子どもとの橋渡しを行う。ロクマル世代のインタビューや、児童文学を志すライター志望。