10:00~12:15 トークタイム
12:15~13:00 ランチ交流会
主催:日本ロクマルガールズ協会
会場:みんなのキッチン
69歳でパートタイマーの仕事を見つけた宮川さん、68歳の時に仲間でオフィスをシェアした中澤さん、そして、仕事で培ってきた経験を活かし居心地のよいお店を起業中のプレロクマル石山さん。それぞれの想い描くワークスタイルを着実にかたちにしている先輩たちは頼もしい。
1部 60歳からの再就職・起業体験談
定年後、69歳で初めてパートタイマーに挑戦
戸塚区 宮川眞理子さん
43歳で「再就職準備講座」を受講後、65歳まで団体職員として働いた宮川さん。その後、コミュニティスペースなどでボランティアに精を出すも、69歳で「やはり仕事をして収入を得たい」と再就職。新たな職種、音楽教室受付のパートタイマーとして充実した毎日を送っています。
69歳で再就職。その理由は3つ
1.ボランティアと働くことの違いを実感しました。ボランティアでは物足りない自分。仕事で報酬を得ることの緊張感は、刺激的で役割を演じる楽しさもあり、老化防止の特効薬にもなります。
2.100歳までの生活費を自分なりに試算したら不安感がありました。経済的事情は大きな要因です。
3.70歳になる前に仕事再開。今しかないと決断しました。
面接にこぎつけるには自分をみてもらうこと
新聞折り込みでたまたま見つけた受付事務の募集。人と接することが好きなので即実行です。直接書類を持参するなど、積極的に自分をアピールしたそうです。やる気があれば年齢なんて関係ないということです。
職住接近、徒歩圏で働くことでゆとりも生まれる
週3回夜6時から9時半勤務。1人で音楽教室の受付勤務をこなします。夜は教室の見回りもあり緊張感がありますが、仕事を始めたことで日常生活は心地よく充実しています。仕事をすることに協力的な夫にも恵まれ、食事作りが好きな夫に感謝です。いただく給与は生活に潤いをもたらせてくれました。
習い事が仕事に、68歳でサロン開設
カラーパーティー主宰 中澤弘子さん(74歳)
内面がどんなにすばらしくても、外見で損をしている人がたくさんいますと語る中澤さんは、カラー・メイクアップ・ファッションを通して、個性や内面の魅力を引き出すお手伝いをする仕事をしています。
仕事のプロフィール:カラー&イメージコンサルタントへ
50代でパソコンオペレーターの仕事を辞め、カラーコーディネートの講座に参加しました。「似合う」という感覚だけでなく、「なぜ似合うのか」を系統づけるためにパーソナルカラー(似合う色分析)の理論を学び研鑽を積んでいきました。その後、68歳でユニット・カラーパーティーを結成。
カラー&イメージコンサルタントの仕事とは
自分に似合う色を見つけるための診断とアドバイスをしています。好きな色と似合う色は異なります。センスアップ、色の見え方、配色、暮らしの中での色の活かし方の指導です。メイクアップは、スキンケア・基礎メイク・ポイントメイクなどを使い慣れている化粧品を使って自然に見えるメイクに仕上げます。
なぜカラーを学ぼうと思ったのでしょうか
50歳の頃、パソコンオペレーターの仕事を辞めました。母が亡くなり、糸が切れた風船のような虚しい日々を送った時期、たまたま見たカラーリストになれますよ、という講座広告が目に留まりました。素養があったわけではありません。センスは勉強すれば身につきます、と言われて学びを開始しました。講座卒業後、カルチャーセンター等に営業し、仕事が増えていきました。
3人のユニットのメリットは
人と話すことが好きで人とかかわりたいと考える中澤さんは、グループでの仕事を提案しました。ユニットは50代、60代、70代の3人です。皆同等の役割をもち、それぞれは独立しているけれどあるときは共に動く仕事仲間です。意見を出し合いますが意地をはらずにゆずりあうことで、よいものを生み出します。
オフィスを3人で共同使用
オフィスといっても小さなサロン。仲間3人で部屋を借りました。立地条件は関内の県新庁舎の近く。おしゃれな町としてロケーションのよい場所を選びました。
家族との協力:定年夫とのかかわり方
夫の定年後は出かけにくいこともあるそうです。食事を作って出かける等、夫対策には気を遣っているということです。家庭ありきです。夫操縦法は、おだて・食事作り・こまめに掃除、でうまく調整しているという中澤さんです。
これからやっていきたいことは
女性がいつまでも若々しく元気でいるための、似合う色で生き生き見えるパーソナルカラーを提案していきます。最近はシニア層のファッションショーの企画が増えています。普段の服に小物で変身、メイクの力で彩りを添えます。地域の活性化にもなるファッションショーの開催が楽しみです。
海と音楽とお酒大好きオヤジが定年後にやりたい仕事
茅ヶ崎市 石山れいし さん
起業準備真っ最中の石山さんは、まもなく60歳。定年を1年前にして退職し、お酒とおいしい食事と音楽を楽しんでもらえる店づくりに奮闘しています。交流会では、ズッキーニ石山として弾き語りで再登場。ギター片手の石山さんのサプライズにロクマル女子は大満足でした。
ビジネス・スキルを活かす
大学海洋学部卒業後、いくつかの企業を経て前職の神奈川県中小企業団体中央会に23年勤務。NPOや一般社団法人の設立など組織づくりのプロとして実績を積んできた石山さん。起業に役立つ実践的なアドバイスも交えたトークが好評でした。
パパッチことズッキーニ石山さんの構想
「唄うたいのいる店パパッチ」を起業中の石山さん。このお店をサードプレイスと位置づけています。サードプレイスとは、第三のくつろげる場所。自宅や職場から開放された居心地のよいコミュニティです。想定している顧客は、40〜60代のほぼ同世代の同じ時代を共有した人たち。夢は広がります。
起業するには「自己の棚卸し」が必要
地域を元気にするコミュニティビジネスの起業には、事業内容の絞り込みで何をしたいかを明確にする「自己の棚卸し」作業が不可欠です。また、個人事業とするか、任意の団体か、法人化するか等の組織づくりの専門知識が必要になります。
企業はこんなロクマルを求めている!
「ロクマル求人サミット」出展企業から収集した、今、求められているロクマル像についての貴重なアドバイスがありました。
企業からみた高齢者の雇用のメリット
即戦力、責任感、低賃金雇用、調整力や強調性が求められています。
企業はこんなロクマルを求めている
コミュニケーション力、柔軟性、フラットな関係です。コミュニケーション力は接客やサポート役には大切な要素です。柔軟性とは、素直さ、経験にとらわれないこと。フラットな関係とは、お互いを敬う関係を保ち、年下からの指示にも従える心です。
面接で重視するのは
健康・体力、人柄や誠実性、意欲・やる気が求められています。経験豊かなロクマル世代といえども身だしなみや話し方がチェックされています。第一印象がキーポイントです。