開催 2018年6月2日(土) 10時~12時 会場 みんなのキッチン

学び直し塾 第2回必修講座 「なぜ働くのかを考えてみよう」

◆10時~12時セミナー (33名参加)
講師 二見 忍さん ロクマル会員、キャリアコンサルタント
53歳で産業カウンセラー、70歳で国家資格キャリアコンサルタント取得。71歳の今も、都内区役所にて非常勤職員として相談業務にあたる。

◆12時~13時30分 交流会 (ランチ付き 750円) (29名参加)

今回のセミナーのめざすところは、「60歳以降も働くことで健康で豊かな人生をおくる」という目的を達成するために、行動を起こすこと。
まずは「なぜ働くのか」という自分軸を確認することがスタート。その上で、どこから、どう行動したらいいのかとを具体的に考えていくこと。
動くためのポイントを学びました。

グループごとに「なぜ働くのか」について話し合い、発表


参加は33名。自己紹介ではどのような思いで参加したのかを語りました。

・HPなど見ても、この世代に向けての「学び」というキーワードは多いが「仕事・働く」というワードはあまりない。講師の経歴を見て話しを聞きたいと思った。
・これからの方向性を探っている人たちと出会いたかった。
・親の介護が終わり改めて自分の生き方を考えたい。
・長い間専業主婦。この年代でどこでどう仕事を探したらいいのか。
・今の職場は20~30代。同世代と話せる場がほしかった。
・やりたいことと、やれることのギャップを埋めるには?

それぞれが置かれている背景が浮かび出る自己紹介となった。

グループ発表

・人のために役立ちたいという思いはあるが、ボランティアではなく有償だと意欲につながる。年金以外の収入も持ちたい。
・フルタイムだと長すぎで週3日ぐらいが体力的にもいいと思うが、社会保険に入れるかも気になる

二見さんから:制度を知っておくことは必要。知っていると使える。私としては働く以上は税金を納められるぐらいの働き方をしたいと考えているが、環境や考え方により、働き方は人それぞれ。
・社会のためにやれることという目線で考えたら、やりたいことが見えてくる。
・この世代が働くときのキーワードは、収入を得て自立、自己実現、社会に役立つ、仕事を創る。

雇用環境について

働きたい人と求人側のニーズが一致しないため、求人があるという実感が薄いのが現状。
2017年度の総務省発表では、有効求人倍率は1.5。一人に対し1.5件の仕事がある計算。働く意思があれば仕事に就ける状況ではある。
求人がある職種に偏りがある。人手不足の求人は保安、建設、介護、サービス業の接客。一方で事務職には応募が集中している。事務の例でいえば20代で有効求人倍率は0.8。60代は奪い合いの状況。
60代では求人倍率も低くなる。2つの方向で考えてみよう。
◎これまでのキャリアを生かした働き方ができるか、
◎新しい働き方を考えることができるか
いずれにしてもなぜ働くのかが明確になっていると、その後の働き方を受け入れやすい

ロクマルから働くために必要なこと

はずせないポイントは
・なぜ働くのか、どう働くのかを明確にすること
・キャリアの棚卸をすること

○これまでのキャリアは必ず書き出すこと。その上で、不足は身につける、強みは強化する。
・新しい環境で働く覚悟を持つ。家族にも覚悟を伝えること。
・有言実行で行動。周りからも情報が入る
・健康管理
・いつまでに実現するか目標を決めて動く

○就活は必ず振り返りをして、反省点、改善点なども含め就活で得た情報を蓄積しよう。

公的施設の就活セミナーや相談窓口を利用しよう

ハローワークの生涯現役支援窓口
シニア・ジョブスタイル・かながわのキャリアカウンセリング等

参加者からの質問に答えて

Q 実績の積み重ねがない。いざ踏み出すとなると戸惑ってしまう。
A 何に関心があるか。働くことが前提ならハローワークの求人票を見てみましょう。1か月ぐらい見ていると、どんな求人があるか見えてきます。
自分の現状とすり合わせをして、足りないところは学ぶ。ハローワークを通して受けられる職業訓練もあります。

講座を終えて

「自分がなぜ働くのか、をしっかり持っておくと、何かあったときでも自分の中で折り合いがつきやすい」という話が印象的でした。
一例をあげると、この世代が働く職場では、上司はほぼ年下。年下からの指示だからと不機嫌になるシニア世代もいるという。「思うようにいかないことがあったとき、これも賃金のうちと考えると心の余裕ができます。不満を募らせたり、すぐ辞めてしまうのではなく、働くと決めたのはなぜか、の原点に戻ってみるといいですよ」と二見さん。

◆交流会
進行はNPO法人ロクマル理事長の有澤。塾生がペアになって他己紹介。互いのことがよくわかり、距離がぐっと縮まりました。
人の話をしっかり聞き、要点をつかんで紹介するトレーニングにもなりました!