必修講座Ⅱ-2 2021年11月13日
講師 木村史子さん(IT企業勤務・定年退職へのカウントダウン中)
何でもやってみたい無鉄砲タイプ、100歳までブレーキいらずで突っ走る木村さんが、生きる力の元となる「種」探しについて語った。
自分の持っている「種」って何だろう?
自分の中に眠る「種」をまず探して育てる、そのために自分のこれまでを振り返ってみよう。例えば、好きなこと、子供の頃に好きだったこと、興味があること、やってみたかったけれどやっていないことなどを思い出してみる。好きなことはがんばれるので、それらが一つの挑戦の種になるだろう。
失敗してもいいじゃない! へこまないために心がけていること
どの種を植えたらいいか?
自分の中の種を、まずは小さく試してみる。その種は多いほうが良く、いろいろな種を試してもしも芽が出なかったら、次の種を探せばいい。また、種を寝かしておいたり種と種を合わせたりする技もある。点と点が繋がると線になり、線から面へ、陣取りゲームのように広がっていく。
どうやって水をやるか?
まずは周りに言ってみよう。そして種が育てられる環境を探してみる。一やったら一出来ると思わず、へこまないで小さな一歩で前に進んでいこう。
木村流「私の種探しと種育て」
ここからは、講師・木村さん自身を例に、具体的な方法が紹介された。
ロクマルライター講座を受講
少女時代、文章を書くのが好きでカメラも好きだった。そこで、ロクマルライター講座を受講し、お手紙弁当の冊子づくりに参加した。お手紙弁当は、ロクマルの活動の一つで、地域の高齢者に手紙付きの弁当を届けている。
この冊子に自分の文章と撮影した写真が掲載されるという2つの種の合わせ技が実現し、大きな喜びを味わった。
ロクマルオークションに参加
手芸好きであることを話したら、ロクマルオークションに出品しないかと声がかかり参加することになった。ロクマルオークションは、Zoom上で商品を見せながら紹介し、参加者との対話も楽しめるオークションだ。いざオークションに登場すると、見事に手芸作品が落札された!
次は一般のオークションサイトで売ってみようかと妄想している。
種の合わせ技で資格取得
歴史、英語、お喋りが好きなので、国家資格の通訳案内士(訪日外国人観光客向けガイド)を取得した。コロナの状況になる前は、日本を訪れた外国人に観光ガイドの活動もしていた。今後、さらに違う種を加えて何かしたいと考えている。
ワークショップ「自分の中に眠る種を探してみよう」
参加者がグループに分かれて、各々自分が好きなことを5個挙げ、「種」になりそうな項目を話し合った。自分の種が分かりにくくても、他の人から気付かされることもあった。
皆の中から出された「種」は、旅、歴史、英語、習字、ダンス、落語、古典文学、ピアノなどであった。これらから、好きなネタはじつに多種多様で、しかも共通の好きがあるということが分かった。さらに、その共通点から発展していけそうな気配も見出された。
一人で考え続けるより、皆と話して共有してがんばる仲間を増やす。応援してくれる人もたくさんいるんだなと気づくと大きな力となる。
好きな種を持って100歳までかっ飛ばそう!
種を大事にしながら、一歩ずつ小さな自信を積み重ねて、過程を楽しみつつ自信を貯金していこう。それが社会に合うものなら大きく開いていくだろう。そして、自分が高齢になっても得意なことが少しでも収入に結びついたらいいのではないか。
◆筆者からひと言
木村さんの軽妙洒脱な語り口に、皆ノリノリになって種探しをしてみた。今からでも始められそうな種が発見でき、自分の将来の姿が楽しみになってきた。有意義な時間を皆と共有できたと思う。