開催 2022年7月2日(土)
会場 みんなのキッチン・Zoom
https://rokumaru60.info/ohitorisamalife
映画「プリティーウーマン」の軽快なテーマソングが会場に流れる。
朝顔モチーフのシャツに身を包み、颯爽と現れた女性。アップルCEOティム・クック氏とのツーショット写真をご覧になった方も多いはず。まーちゃんこと若宮正子氏の登場で、会場にワクワク感が高まった。
まずは、まーちゃんの熱い思いを多くの方の手を借りて実現した、デンマークへの旅のお話から。
デンマークは幸福度の高い国。税金は高いが老後の不安を考えずに暮らせるのだ。紙媒体をなくした電子政府でデジタル化も進んでいる。では、デジタルに弱いとされる高齢者への対策はどうなっているのだろう。家族がIT機器の画面共有で教えることも、代行処理もできる。ボランティアやデジタル後見人制度も整っている。また、自立尊ぶデンマークの国民性もあり、デジタル化は進んでいるとのこと。ITができて自立できることで誰かの役に立つ。それが若い世代の業務を減らし、経費節減につながる。社会に貢献できるのだ。デンマークの高齢者の考え方に参加者も気づきを得た。
次は若者世代とのパネルディスカッション。試行錯誤しながらデジタル弱者の高齢者をサポートしようと奮闘する若者世代が気づいたことは、高齢者のニーズを知り、それに対応していくこと。それに対しまーちゃんは、この活動を通じて高齢者の経験から若者は多くを学んで欲しいとのコメント。二つの世代が折り合うところ、ここをどうやって見つけて広げていくのか。これからの活動が楽しみだ。
最後は参加者からの質問に答えてくださった。人生を楽しむには、好奇心、知りたい気持ちが大事とのこと。アイディアを思いつく人が評価される時代になった。時代の流れに乗ってどの世代も挑戦を続けて欲しいとのメッセージを頂いた。実は、朝顔モチーフのシャツはExcelアートを使って、ご自身がデザインされたものだとか。IT生活を楽しんでいるまーちゃんへ、参加者からの大きな拍手で講演は終了となった。
〈番外編〉お手紙弁当について、まーちゃんに聞いてみた
ロクマルでは、一人で暮らす高齢者や子育て中のお母さんに手紙付きのお弁当を届ける「お手紙弁当」の活動に取り組んでいる。講座終了後、まーちゃんならではのアイデアを期待して、お手紙弁当について聞いてみた。
「ITはアナログとアナログを繋ぐ架け橋だと思っています」と、まーちゃん。アナログであるお手紙にITを掛け合わせて交流を広げてみたら?とのアドバイスを頂いた。
例えば、お手紙を配達する際に、チャットやビデオ通話などで、お弁当の作り手さんと利用者さんを繋いでみる。そこで、レシピや旬の野菜の話をしてみる。これがキッカケで、高齢の利用者さんがITを活用するステップになるのではないか。
思いついたらすぐ実行。これがまーちゃんの信条だ。交流すること得られたアイディアを具体化していく。それは、高齢者のITリテラシーの向上。それがみんなを助ける。との思いがあるからと最後に語ってくれた。
このレポートは、ロクマルライター養成講座を修了した木村史子さんが担当しました。